雨の中を歩く時、私はいつも
漫画 『地球(テラ)へ…』※ のワンシーンを思い出します。
長い苦難の旅を経て
はじめて地球へ降り立った ミュウの長
ジョミー・マーキス・シン の思い
(ジョミーは多くの仲間を失った時に、目耳口の機能を無くしています)
・・なんて濃い大気だ!
・・・体を押し包む湿気
ああ だか
・・・不思議だ・・・・・・
それが しっとりと膚になじむソルジャー・ブルー
・・・きみは この心地良さも知らず 逝ってしまったーー いや きみは知って いたのかもしれない
だから あれほど 焦がれたのか ーー
雨が・・・この地球の湿気が
どれほど尊いものかということに
私は思いをはせるのです。
多くのミュウ達や セキ・レイ・シロエ※ が焦がれ続けた
地球に今 私がいるということに、感動すら覚えるのです。
雨によって、土や樹木の匂いが立ち上がっていると
それは、私には ”海の匂い” です。
枯れ葉が朽ちるわずかな匂いは
海岸に打ち上げられた海藻の匂いを思い起こさせるためだと思います。
ビルに囲まれた公園や街路樹のそばで、その匂いを嗅ぐと
「あぁ この街中でも 大地が海を思い出している
大古 この地が海だったころを懐かしんでいるのだなぁ」
と、人類には計り知れない
地球の長く果てない時の流れを感じます。
だから・・・
雨は嫌いではありません。
※『地球へ…』 竹宮恵子さんによるSFマンガ(1977~1980年)。
1980年に映画化。2007年にテレビアニメ化。
【物語】
マンガペディアより
地球を死の星へと変えてしまった人類は宇宙に移住を始めた。
地球を守るため、コンピュータによる徹底した生命管理が行われており
子どもは試験管から産まれ、血縁のない両親に育てられる。
14歳になると成人検査によって洗脳され、他の場所へ移住させられているが
その過程で産まれる超能力者はミュウと呼ばれ殺されてしまう。
逃亡したミュウたちは集い、いつか地球へ帰ることを望んでいた。
※セキ・レイ・シロエ 『地球へ』の登場人物。賢く強く意思の強い少年。
管理コンピュータを憎み、母への思慕を胸に地球へ向かって逃亡の中
撃墜されてしまう。
2007年にテレビシリーズ化されて、とても嬉しかったです。
最近、dアニメでもう一度見ることができました♪
アニメでは残念ながらこのシーンはありません。
その代わり、お八重さんやセルジュなど
竹宮ワールドの人気キャラが出てきて、ファンにはたまらないです。
キャラクターデザインが大好きな 結城信輝さんなのもよかったです。