閉鎖病棟へ入院【17】退院翌日の発作

7.閉鎖病棟へ入院

そして、それは退院した翌朝。
子供を保育園へ送り届け、家に戻った時に起こりました。

急にめまいが始まってどんどん酷くなり
嘔吐がいつまでも続きました。
入院中にも少しあった事なので、少しすれば落ち着くと思っていたのに
呼吸も苦しくなってきました。
ゼイゼイと息をするのが苦しくて、倒れ込みました。
2時間近くその状態が続いて、収まる気配がなかったので
自分で救急車を呼びました。

病院に着いて「呼吸はゆっくり!ゆっくりして!」
と看護師さんに繰り返し言われた時
私は自分が『過呼吸』になっているのだと気が付きました。
過呼吸の知識はあったけれど、自分がなったのは初めてでした。

退院したとたんに、これで。

・・・あぁ自分は本当に病んでいたのだ
と、この時に思い知りました。



いつもそう。
他の人たちの苦しみに比べれば、本当に大したこと無いし
自分でも大丈夫で問題ないと思っているのに
私の体は勝手に過剰に悲鳴を上げる。

そして、これまで自分に起こった事は全て
『 病気による妄想の産物 』でしかないのだ

と思いました。

それは私を愕然とさせ
再び病院のベットにいる自分が本当に情けなかったです。

最初の入院から、何が起きたのかずっと書き留めてきたノートは
すでに8冊になっていました。

そのノートが
『単なる病んだ人間の妄想話でしか無い』
という思いは、体中を虚しさでいっぱいにしました。

そして私は、この物語を封印しました。

酷いめまいで吐くものもなくなった体が、
まだ何かを吐き出そうとして、いつまでもえづいてしまいました。


・・・これが、精神科閉鎖病棟へ入院の一連の出来事です。

それから8年の歳月を経て、私は封印を解くことにしました。

ブログの『 閉鎖病棟へ入院[1]封印を解く時・・・』に繋がります。